悲しい事件以来、緑地にいる猫達の場所は雰囲気が変わってしまい、毎日が普段と違う異様な空気を感じてました。
いつも時間に正確な猫達が、餌の時間になってもなかなか出てきません。不気味です。
広い緑地の中を歩き続けて、目を凝らして猫達を探し回り、
一匹一匹確認しながらのお世話で時間がかかってます。
探し疲れて待ってると、どこからともなく静かに姿を現すのです。
猫達にしか分からない、猫達が経験した恐怖の後遺症、それ以外にも何か
見当もつかない、他にも原因があるのでしょう。
2月14日は「春一番」が吹き、それも台風並みの強風が吹き荒れました。こんな日は突風で木々の細い古枝が折れて飛んだりもして
危険です。地面を覆っている枯葉も空中に一気に舞い上がって風に乗って飛んでいきます。。
歩く先を遮る様に足元にたくさん枝が散乱して転びそうになる事もあります。
事件の翌日から私は毎日、念入りに草むらの中、暗い場所の植え込みの中、低木が生い茂ってる所も覗き込んで何もないか
チェックして、できる限り見回っています。
虐殺されてた2匹を発見した時から、私は何か胸騒ぎが続いてて、本当に2匹だけなのだろうか・・と気になって仕方ありませんでした。
まだ発見できてない子がいるのでは??
「2匹だと限らないかもしれないです、もしかしたらまだ殺されている子がいるかもしれません。」と警官にも言いました。
何故なら、2匹は大きさも同じで兄弟だと私は内心思ったからです。
(子猫が捨てられてる場合も、一匹だけと限らないからです。
家で産まれた猫を捨てる人間は子猫を全部捨てる場合が多いです。
一匹を発見したとしても、その兄弟が近くにいるかもしれないと思って辺りを慎重に探します。)
ずっと頭の中で、殺されたのは本当に2匹だけなのだろうか??という・・不安がつきまとい
嫌な予感がして、少しも安心できない日が続いてました。
2月15日(月)、事件(2/8)からちょうど一週間目、冷たい雨が降り、猫のお世話で水仕事してても指が凍りそうなくらい冷え込んでました。
そして、ついに、悪い予感が的中してしまいました。雨の中、猫を探してる時でした。
枯葉の中から少しだけ見えた胴体の一部、そして細い足が枯葉から出てるのが見えたのです。
もしかして猫・・・あまりのショックで打ち震えました。
何故、なんでこんな惨たらしい事ができるのか・・、胸が張り裂けそうになりました。もう
ずっとこらえ続けていた悲しみが一気に込み上げ涙が出ました。
体に纏わりついてる枯葉を手で払いのけました。白黒の柄、この子は2匹とまったく同じ大きさでした。
2匹と兄弟に違いありません。そして2匹と同様、この子のも眼も見開いたまま鼻と口は血まみれでした。3匹の顔は似ています。
ずっと待ってたんだね・・・ごめんね。あの時
「ここにもいるよ、僕も見つけて!!」と叫んでたんだね・・それなのに
あの時に気が付いてあげれなくて、見つけられず、
本当に悪かったね、許してね、、
体をさすりながら心から謝りました。
私がもし探すのを止めていたら、この子だけ見つけられなかったかもしれない。
誰からも発見されずにいたら・・・そう思うと、
発見できた事に感謝でいっぱいになりました、そして胸を撫で下ろしました。
猫の気持ちを思うと、見つけてあげれて本当に良かったと、
3匹いたという証明ができて、せめてもの救いと思いました。
虐殺事件で殺されたのは3匹です。
事件は明確にすべきなので警察にすぐ連絡しました。
警察が来て、再び事情聴取を受け、発見した経緯と状況説明しました。
あとこの一週間で自分なりに気が付いた事で、気になる点など全て報告し、
少しでも犯人が捕まるきっかけに繋がればと思いました。
生活安全課の人は3匹目の発見に驚いてました。というのも
事件の翌日9日、お昼の明るい時間帯に事件現場に来て見回ったそうですが、
「この場所も見たんだけど、おかしいなぁ、気が付かなかったな~・・」と首をかしげて言ってました。そして、
「同じ日に見つけてあげたかったね・・」と優しい言葉を言ってくれました。本当にそのとおりです。
私も何故?なんであの時、2匹と一緒に発見できなかったのか・・と悔しさでいっぱいになりました。
今思うと「春一番」という風が、この子の願いを叶えてくれた気がしてなりません。
強風が吹き荒れたお蔭で、この子が発見できたような気がします。
枯葉に埋もれて体が隠れてしまってたのに、何度も突風が吹いて、その度に枯葉が剥がれるように吹っ飛んでくれて、
やっと、この子の叫びが届いて、姿を表に現す事ができて、運良く私の眼に留まったのだと思います。
見つけ出してほしい!!と、この子の悲痛な叫びが春の嵐を起こしたのかもしれません。
たった一匹でとり残されて・・・可哀想に、3匹一緒に見つけてもらえなくて、一人ぼっちで寂しく辛かったでしょう。
可哀想に3匹とも、お腹が細く薄っぺらで痩せた体でした。それを見ると、お腹いっぱい食べさせてあげたかった・・
と思いました。
でも今は3兄弟一緒に天国で、3匹一緒に遊びまわっているでしょうか。
そして今日2月16日(火)、緑地の猫が餌の時間に出て来て、私が来るのを待ってくれてました。
久しぶりに感じる穏やかな雰囲気でした。
猫達は全ての事を知っていたのかもしれません。
まだ心配がなくなったわけではありません。。。これからも見守っていきます。
私も日々の外猫達のお世話、支援回り、そして自宅保護猫達のお世話、病気治療や介護などやらなければならない事もたくさんありまして、疲労困憊で睡眠不足がずっと続いております。
今日はご報告のみとさせて頂きます。どうぞ宜しくお願いします。
皆様、いつも本当にありがとうございます。
猫達を心配して頂いて、温かいお言葉に感謝でいっぱいです。
小西美智子
浅井 2016.02.17(水) 09:43 修正
お辛い気持ちの中、お世話、大変だと存じます。うまく、言葉が見つかりませんが、少しでも早く、犯人が捕まりますように。また、みんなが、安心して暮らせますように。小西様の心の傷が早く、癒えますように。
ご冥福をお祈りいたします。