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多摩ねこ日記~1056

2016.03.30

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ここ2日間の陽気で土手の桜は次々と開花し、それに伴って平日にそぐわない人出でした。そうなると、宿の無い猫はますます肩身が狭くなります。普段は河川敷に来ない人まで集まって来るので、場所によっては猫が物陰を頼って右往左往している場合もあります。

そんな訳でトラもなんだか落ち着かない面持ちでした。ただ、トラの場合はこの辺りで温かく見守っている方々のお蔭で必要以上に警戒心を尖らせる必要もなさそうです。
同じ多摩川でも、もっともっと荒んだ場所にいる猫のことを思えばまだ良いほうなのかも知れません。いずれにしても猫は捨てられた場所によって大きくその運命が左右され、さらにそこを通りがかる人によっても生きるか死ぬかが左右されます。
どうも暖かくなって行楽のシーズンになると何かと心配なことが多くなるものです。

ハナ&アカリのおぃちゃんもお元気でした。明るい性格で猫のお世話もこと細かく丁寧です。慎重で控えめな性格のハナはいつもおぃちゃんのそばを離れませんが、活発なアカリ(♀)は鉄砲玉で暗くなっても帰っては来ませんでした。
近くには去年捨てられたウサギもいるようですが、人の気配が完全になくなる深夜にならないと姿を見せないようです。
去年は市街地からやって来る一人の男性が何回かにわけてウサギを数羽捨てに来ました。おぃちゃんはそのうちの2羽を保護して新たな飼い主さんを探して手渡したこともあるのです。

「こんな可愛い性格の猫を平気で捨てるやつがいるんだから世の中ひどいもんだよ」と、おぃちゃんはそう言いながら、最近になって懐いてきたノン(♂)を膝の上に乗せてなでていました。