台風が去っても泥を被った小屋の片づけには日にちがかかります。今でも土手の下の避難した場所に寝泊まりしなくてはならない方がいます。疲れ果てているのでしょう。声をかけても反応はありません。支援物資をそばに置いて次に移動しました。この辺りは約4m 水かさが上がったようです。
ユウのおぃちゃんにも会いました。ここは幸いにも水に浸かることもなく安泰でした。この辺りの下流の方は普段から水面より僅か1~2m の場所に住んでおられます。それでも水害にあいにくいのは下流であるがゆえに川幅が広いからです。
後からジロウも姿を見せてくれました。ユウもジロウもオス猫なので周辺の猫との争いがあり生傷が絶えません。
2匹とも薬をして支援物資をお渡しして次に移動です。
移動の途中に顔見知りのおぃちゃんと偶然会いました。おぃちゃんは泥をかぶった食器などを洗っているところでした。被害の程度を聞こうとしたところ、仲間のおぃちゃんが小屋ごと流され行方不明になったのだそうです。私とは面識のない方ですが「家賃を払ってねぇーから、こういう事もあるんだよ」と言ってとても悲しんでおられました。
すぐそばでは親御さんも含めて少年野球チームの試合が行われていました。はじけるような明るい声援が飛び交いとても活気があります。河原に暮らす人、そうでない人、対照的です。
川崎市中原区~幸区~川崎区~大田区~世田谷区~川崎市高津区を支援回りしました。
今日、確認できた今回の浸水ヶ所は大田区の上流部・世田谷区一帯・川崎市川崎区の一部・幸区と中原区の一帯でした。
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この度の台風9号により被災されたホームレスの方への生活用品・他の支援物資は備蓄していた物をお配りしています。特に今回の水害に関しての支援物資は不要ですので、必要以上にお気遣いのないようお願い申し上げます。 小西 修
ねこやしき Mail 2016.08.27(土) 14:52 修正
小西さん、本当に本当にありがとうございます。
小西さんの本やブログを拝見する数年前までは、おいちゃんたちや少なからぬ猫・犬たちが濁流に飲み込まれていったという事を知りませんでした。
うちの付近にある川は川幅が狭く、氾濫して人も動物も物も流されるなどという悲惨な状態にはなりません。
だから、水嵩が増せば、どこか水の来ないところまで猫たちは避難するのでは? とあまく考えていました。
また、うちの方は住宅街で、雨が降ればいくらでも身を隠せる場所がありますので、まさか多摩川の物陰など無い場所で、濡れたままその時間をひたすら耐え忍んでいる子たちがいるなんて、想像もしていませんでした。
事実を知った今は、雨や台風の日には悲しくて心配で憂鬱になります。
どんな天候でも、また心身共に憔悴し尽くすことになっても、毎日おいちゃんたちおばちゃんたち、猫・犬たちの所に重い荷物を持ち、行ってくださる小西さんご夫妻に心から感謝いたします。
どうか体調に気を付けて、そして怪我などなさいませんように。