河川敷は焼け野原ならぬ、ガレキで覆われて色も形も変えられています。そんな中、ニコ(♂)を探して歩きました。足元が悪く時間もかかります。ニコのおぃちゃんは何度か河口付近まで足を伸ばして探したそうですが、この広い河川敷では見当もつかない様子でした。
近くで生存していればとっくに帰って来ているでしょうが、いったん濁流に足を救われるとその時点でアウトです。それでもおぃちゃんは下流のどこかに流れ着いているのではと希望を捨てずに探したようです。
私もニコがいた場所よりも約6kmほど下流を探してみました。ここは川が蛇行している場所なので、もしニコが流れ着いているとすればここしかないと思える所です。
でも、増水当日の水かさは普段とは量も流れるスピードも違うのであまりアテにはならないかも知れません。
それでも、少しの可能性さえあればそこに足が向いてしまいます。(写真・・1)
移動途中の風景も悲惨です。おぃちゃん達の小屋がガレキで押しつぶされ、さらにその上から漂流物が覆い被さっています。当日はどこかに避難されたのでしょうか。猫も人もその姿はありません。(写真・・2)
ニコ以外の猫の行方やおぃちゃん達の消息などは移動しながらそこかしこで避難生活をされている方から聞きとりながら足を進めて行きます。(写真・・3)
結局、探し出すことは叶いませんでした。
ニコのおぃちゃんは心底ニコのことを可愛がっていたので今日は虚しい気持ちでいっぱいになりました。台風直後は会うたびに「ニコは ? 」と安否を聞いていたのですが、最近はニコの名前を私のほうから口に出すことが心苦しくなりました。
今日のおぃちゃんはクルミの皮を剥く作業をしていました。これは買い取ってもらえるのです。(写真・・4)