2017.11.26
先月の台風後、初めてゴロウのおぃちゃんと会いました。ゴロウの姿が見えないので、そのうちに姿を現すだろうと少し待ってみることにしたのです。留守だったおぃちゃんは10分ほどすると自転車を押して帰って来ました。なにかの買い物だったようです。
久々だったので、おぃちゃんはとても喜んでくれました。というか、もともと笑顔を忘れない明るい性格の方なのです。
そして、矢継ぎ早に話し始めたのです。いつもの事で私の話など聞く耳無しで一方的な会話が機関銃のように降り注ぎます。今日はやはり台風のときの増水の様子を私に説明したかったようです。
木々に絡みついているガレキを指さしては当日朝の増水の水かさの様子などを延々と説明してくれます。アルミ缶を売る前に缶を平につぶす作業小屋も崩壊していました。また、さまざまな機械部品や工具などを保存していた、言わば道具専用の小屋は完全に流されて消えていました。
それらをバスガイドよろしく事細かく説明してくれるのです。私は30分くらいの間はずっと「うん、うん」と同じ返事でうなづいてばかりです。だいたい普段からいつもこんな感じです。
ひとしきり話し、おぃちゃんも気持ちが収まったようなので、気になっていたゴロウの事を聞いてみました。
残念なことにゴロウ(♂)はあの日の朝に流されてしまったようです。ゴロウは人懐っこく、愛嬌のある穏やかな性格の猫でした。おぃちゃんの性格も相まって、過酷な環境の中であってもそれなりに楽しく過ごせていたように私には見えました。
もうゴロウの顔を見れないと思うとなんとも寂しい気持ちです。
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