皆様、
あけましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりました
今年もどうぞよろしくお願いいたします
新年のご挨拶も遅くなりまして申し訳ありません
暮れから新年にかけて稼ぎがまったく無くなるおじさん達と犬猫達の苦しい生活を少しでも支えるために毎日お世話と支援回りで一層慌ただしく動いておりました。そんな中、猫が捨てられているのを発見したり(12/27)、他にも色々な悲しい事が次々に起きて本当に心が痛みます・・・
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今日は白チンの報告を致します。
2010年11月から保護して4年2ヶ月が経ちます。
重症の口内炎で苦しんで食べれなくなり激痩せして危険な状態になっていた猫です。当時の状況などブログが現在見れないのでご存知ない方には申し訳ありません。なので
少しだけ白チンのこれまでの事も書きます
過酷な場所で毎日必死に生きていた子で、いつ命を落としてもおかしくない状況でした。その日々のストレスがどれほどのものか、
リードを外した犬に追い回されたり、白チンが小屋で寝ている所を突然犬の飼い主が小屋を踏みつぶしたり、小屋に入れなくて雨や雪の日は冷たく足を濡らして震えて待っていたり、台風で流されて3日後に命辛々戻って来た時は精神がおかしくなっていました。白チンを毎日お世話していた私は一日一日会えた事に感謝し次の日に別れが来てもおかしくない、いつも危険と隣り合わせの命と向き合っていました。犬の飼い主に何度理解を求めて注意をしても女である私に暴言を吐く事しかしません。今思い出してもキツイです。
小屋は何度壊されても白チンのために何度も作り直しました。
いつも怯えながら生きていた白チンは全てにおいて怖がり、人も怖がり誰も触れませんでした。私が毎日食べ物をくれるという事だけは分かってくれて茂みの中で隠れて待っている猫でした。普通の猫の3倍くらい一気に食べてた白チンがある時、体調崩して日に日に食べれなくなり重度の口内炎で症状が悪化して衰弱してきてる姿を見て本当に辛くなりました。
人に馴れていない触れない猫を保護して、しかも長期にわたって口内炎治療をしていかなければならないのはかなり無謀に近いです。
それでも、辛い思いばかりして生きていた白チンをまだ4歳という若さでこのまま死なせたくない・・・その思いが強くなり助けたい一心で保護する決心をしました。そしてどんな事があろうと保護した事を決して後悔せず、白チンが生きるために全力を注ぐ覚悟をしたのです。
それでも、突然捕まえられて保護される恐怖や病院での治療、身の回りの環境が全て変わって私の自宅での生活、自宅に居る見たことない猫達との対面など精神的パニックに追い込まれる白チンの精神状態を思うと心から申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。白チンにとって何から何まで怖い事ばかり不安の連続が続くのです。一つ一つ少しずつ不安から安心へ変わるまでにどれだけの時間が必要か、本当に気が遠くなる位、時間がかかるでしょう。
私は白チンを保護して信頼関係を築くだけでも相当な時間がかかると思ってましたが、病気治療するために病院に通院したり薬を飲ませたり汚れた体のお世話をする日々となれば白チンにどんどん恐怖を余計に与えてしまう事で信頼関係は遠退いてしまうことだってあると思いました。
その通りで、白チンは何かされようとする度に私に何度も威嚇しながら抵抗し爪を立てて引っ掻き噛みつく毎日でした。私はとにかく少しでも怖がらせない様に工夫したり最善の注意もはらって看病しました。私自身も精神的に追い詰められ苦悩しました。でも5年かかっても10年かかっても焦らず少しずつ信頼してもらえるよう、気持ちはいつか伝わると信じて白チンを我が子と思って愛情を注ぎました。
白チンは保護当初、入院して点滴をしながら体力のあるうちに上下の犬歯合わせ3本を残して全抜歯し治療して退院しましたが、食べれるようになって安心した矢先に再びヨダレが酷くなりリンパも腫れて痛みがぶり返しました。二度目の入院で口腔内と口腔内の奥の方も腫れや炎症が酷くレーザーで治療手術しました。その後は自宅でずっと毎日薬治療してました。
猫の口内炎は何が原因で起きるのか、医学的な病因がはっきり分かっていません。歯や歯肉炎が原因の場合は抜歯する事で治る事もあるのですが、それ以外の他の原因の口内炎の場合は治療方法も完治も難しい事が多いです。
消去法で、とりあえず抜歯して様子を見て、治らない場合は次の治療へと対症療法的に治療の段階を踏んでいきます。
口内炎の症状は複数の薬によって進行や痛みを抑えていくしかなく、大変厄介な病気で長期的な不治の病でもあります。
口内炎がどんどん進んで悪化すれば空腹であっても食べ物を口に入れるだけで激痛が走り吐き出したり猫は苦しがって食べれなくなります、そのまま放っておけば猫はガリガリに痩せていき、いずれ衰弱して死んでいきます。
白チンはヨダレが酷くなって出血したりリンパが腫れてコロコロした塊が下顎の所にいくつもできて、呼吸も辛そうに喉から音が鳴ったり、ベタベタの大量のヨダレはピンク色の血液が混じって、舌で自分の毛づくろいをすると舐めた場所は全て毛がガビガビに固まって乾いて時間が経てば黒ずんで茶褐色になってしまいます。
手足は全部茶褐色に汚れてしまって、口の周りは酷いヨダレで常にベトベトで唇も腫れたように肉厚になり、食べた物のカスとヨダレの血液が黒く変色して口周りに固まって付着し、痛々しい腫れた唇にこびり付いた黒いカスはまるで接着剤で固まったように張り付いて取れません。白チンは自分の手で口を何度も擦ってポロポロと剥がれ落ちる時もありますが、たくさん付いてるので綺麗に落ちる事はありません。私が口を綺麗に拭いてあげたくても最初の頃は唸り声をあげ、シャー、シャーと威嚇し身をのけぞって近寄るなと言って、それ以上手を伸ばせば物凄いスピードで思いっきりパンチを出して引っ掻かれました。もし口に触ろうとでもしたら容赦なく噛みついてきました。私の手は生傷だらけでした。取ってあげるのも大変です。とにかく触られたくないのです。
ヨダレで敷物はすぐに茶色に汚れ、そして柔らかい敷物であっても付着したヨダレでカチカチに固まってしまいます。敷物を変える時は白チンがトイレに行く時にすばやく交換してました。
口内炎の独特の口臭やヨダレの生臭い臭いもあります。
白チンと毎日一対一で向き合ってのお世話は本当に大変でした。
しかし、色々と試行錯誤で白チンの苦痛を少しでも和らげる努力をして看病しました。一年、二年と経つにつれ、白チンの口周りは温かいぬるま湯で柔らかい脱脂綿やガーゼでそっと優しく拭くと目を細めて喜んで拭かせてくれる時もありました。
時間をかけて始めたブラッシングが少しずつ好きになってくれて、ブラッシングを始めると時々体の力を抜いて自分から少し横向きにして気を許してお腹を一瞬触らせてくれるようになりました。少しでも気持ち良いと感じてくれる白チンの表情を見れる時は私も嬉しかったです。
白チンは怖がりなので色んな事に神経を尖らせます。
一番困ったのは薬の投与でした。口から飲ませる事ができないために好きなフードに混ぜて食べさせていたのですが、薬を避けて食べる様になりました。そこで、薬を包んでフードに見せかけて食べさせれる補助食品フレーバー・ドゥを試して使用してからは暫くはごまかして食べさせる事ができたのですが、また暫くして包んだ薬も避ける様に残してしまう様になりました。高価な薬なのですが、上手く口に入ってくれず何度もダメになる事がありました。根気よく頑張っていましたが、ご飯の度に白チンは鼻孔を大きく膨らませてクンクン匂いを嗅いで薬をチェックするのです。
白チンのお世話は本当に時間がかかって毎日睡眠不足との闘いでもありました。白チンのブラッシングをしながらウトウトと居眠りしてしまう日もありました。
白チンを病院に連れて行く時もネットに入れてキャリーに入れる事はなかなか難しい時があって何度も苦労しました。いつもタクシーに乗って病院に着くまで鳴いていました。
2014年に入ってから白チンの体調はそんなに悪くは無かったのですが、やはり4月に子猫達の保護をしたりバタバタと慌ただしく5月の引っ越しなど重なった事で白チンは我慢して相当なストレスが掛かったのだと思います。とにかくストレスをかけない様になるべく静かに穏やかな日々を送れる環境を整えてあげないと口内炎は酷くなったりします。本当はそんな白チンのために思ったのが引っ越しの理由でした。でも保護する猫がまた増えてしまってなかなか思う様にいかないです。
ヨダレの量が増えて、口周りの汚れが酷なってきて拭いてあげていましたが、痛がる時は本当に怒りますので過度なストレスはかけないようにします。大きな口を開けてアクビした時に口の中を覗くと口腔内が真っ赤になってる所が数ヶ所見えました。腫れもあるようです。下顎の喉あたりもゴロゴロしたリンパの腫れが何個かあって、かなり痛そうです。そのため食べる時に時々辛そうにして食べるれる物が難しく試行錯誤していました。
次第に少しずつ痩せて来て心配になりました。
痛がるとドライフードは食べようとしないので、好きなウエットフードを湯煎にして体温程度に温めてあげると匂いもして食い付きがよくなんとか食べてくれてました。そして2年前から与えている「フリーズドライのササミ(ママクック株式会社)」が白チンは大好きでササミを細かく柔らかくほぐしてフードの上から振りかけてあげると一生懸命頑張って食べてくれます。このフリーズドライのササミのお蔭で白チンの食欲が落ちてもなんとか頑張って食べてくれるので本当に助かっています。毎日飽きずに今も大好きです。
もう朝の7時になりました。
続きは明日にします。
小西美智子
ねこやしき Mail 2015.01.05(月) 16:31 修正
小西修さん、美智子さん、毎日来る日も来る日も365日、気を抜く事も手を抜く事もなさらず、長時間に及ぶ根気と思いやりに満ちた活動を続けてくださり、本当に本当にありがとうございます。
ご理解、応援してくださるみなさまの支えは大きいとはいえ、実際現場に出かけてゆき、長距離の移動、細かな配慮で山ほどのお世話は並大抵の事ではありません。
白チンの悲しい猫生をこれ以上出来ないくらいの愛情を注いで顧みてくださり、心から感謝します。
人に馴れていない口内炎の猫の世話・治療がどんなに大変なものか、私も経験があり分かりますが、私などは美智子さんほどには出来ていないと思います。
命を削るようなその生活ぶりを心配しています。
結局、無理をしなければこういう活動は出来ませんが、どうか「限界を超えない」ようにご自身にも気を付けてくださいね。お願いします。
心からの感謝をこめて。