巡回の初っぱなにハンペラのおぃちゃんの所に行きました。おぃちゃんの小屋は今回の台風の影響による増水で約30cmの冠水だったようです。小屋の外壁には水かさの跡が残っています。おぃちゃんの私物には大きな被害はなかったようです。
でも、悲しいことに3代目イシマツが9日夜に増水した濁流に流されてしまいました。深夜、ゴーゴーと音を立てて一瞬にして増水した水にのみ込まれたのです。外に居たのです。
相棒のオニシチは小屋の中に居たために助かりました。猫は昼夜問わず専用の入り口から出入りするので、ほんのちょっとした運命の別れ道でした。
オニシチは3m 以上は近寄れない猫でしたが、イシマツがいなくなってガラリとその態度が一変しました。べたべたと甘えまくり、いつまで経ってもそれを止めようとはしません。これにはおぃちゃん自身も驚いていました。私も手で触れたのは初めてです。
おぃちゃんとの付き合いは13年くらいになります。そして、おぃちゃんがある程度腹を割って話をしてくれるようになるまで約10年という月日がかかりました。それまでは猫のフードをお渡ししても、猫の治療をしても私的なことは一切話しませんでした。私としても事情あって河川敷に住んでおられる訳ですから、余計なことはこちらから一切質問などはしません。
ただただ、辛い思いをしている猫がいる限りと思って通っていただけでした。ところが、3~4年前から急に私が来るのを歓迎してくれるようになったのです。10年経ってやっと信頼してくれたということなんでしょうね。
おぃちゃんは180cmをゆうに超える身長で今でも100kg以上はあると思え、年齢は80歳くらいです。これまでにも河川敷に住むホームレスの方を襲撃する中・高校生などが集団で襲ってきたことが何度かありますが、おぃちゃんの顔を見るとクモの子が散るように逃げて行くという頼もしい方です。
過去にいちばん猫が多かったときは15匹くらいいました。でも、今はオニシチ1匹になってしまいました。
I.M. 2015.09.16(水) 08:39 修正
ハンペラの御冥福をお祈りいたします。
怖かったでしょうね・・・。