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多摩ねこ日記~1094

2016.07.21

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先日、「ウメが殺された」という佐藤さんからの電話が数秒で途切れてしまい、そのことが気になって何度か足を運んでいたのですが、やっと今日にしてお会いすることができました。

やはり、ウメ(♀・12歳)は何者かによって頭頂部を撲殺された形跡があったそうです。リヤカーの下で発見したのは7月3日(日)の20:00頃だったそうです。前日まで元気に過ごしていたウメの変わり果てた姿を見た佐藤さんはウメのことが気の毒で震えたと言います。
思えば去年の秋頃に大きな枯れ枝でウメを殴っていた男をたまたま土手を歩いていた佐藤さんの知り合いが目撃しているのです。そのときは大事には至らなかったようです。河川敷にはどこでも枯れ枝や石ころがあるので、なんでも凶器になってしまいます。

その後もウメの足を何者かがなんらかの硬い物で傷つけた人物がいます。長い間びっこを引いていましたが、そのうちに自然治癒したのです。
そして今回の悲しい出来事。犯人は前回と同じ人物なのかいなかは不明のままです。佐藤さんは今日まで毎日泣いていたそうです。

私は一瞬驚きましたが、佐藤さんは「まだウメを埋めていない」と言いました。実は佐藤さんよりずっと年配のとある方から「猫は死んだらすぐに埋める人がいるけど、魂が抜け切るまでに時間がかかるので自然の中にそのまま置いておくべき。3週間位して体が土に還る頃に埋葬すれば良い。線香は何本も使うことなく、必ず一日一本たむける事」・・・と指摘され、佐藤さんはそれをそのまま信じて実行しているとの事でした。

そして、佐藤さんはおもむろに「小西さん、ウメの写真を撮ってやって下さい。本当にいろいろお世話になりました」と言って目立たないように隠していたカバーをめくってウメの亡殼を見せてくれました。
「私が可愛がっている猫がどうしてこんな事をされなきゃいけないの」「こんなウメでも私にはまだ生きているように見えるんですよ小西さん」と言って泣き崩れてしまいました。
孤独な暮らしをしている佐藤さんの寂しい想い、何者かによって愛するウメの命を強引に絶たれた悔しさが私にもひしひしと伝わり胸が苦しくなりました。

ウメの体は殆ど骨と皮だけになっています。
3日後くらいに埋葬するそうです。
これまで多摩川のウメを見守って下さった方、ウメ・他のためのご支援を頂戴した方もいらっしゃいます。本当に長い間ありがとうございました。佐藤さんとウメ(♀)に代わり心よりお礼を申し上げます。
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ウメは2004年9月に遺棄され、それを犬のモモ(♀)が口に咥えて佐藤さんのもとに連れて来たのです。そして、間もなく出始めた母乳でウメを立派に育てあげたのです。犬のモモは通算で約20匹ほどの捨てられた猫を佐藤さんの小屋の中で育ててきました。当時の新聞(アサヒタウンズ)にも掲載されました。
その後はウメはモモのそばを片時も離れることはありませんでした。私が初めてウメと会ったのはまだウメが2歳の時でした。モモも血気盛んな年ごろで、ときどき佐藤さんに怒られていたのを今では懐かしく思います。
今、モモは歳を重ねて耳が遠くなりましたが、それなりにゆったりと過ごしています。佐藤さん同様にウメの元気な姿を見れない今となってはきっと寂しい思いをしていることでしょう。

コメント一覧

I.M. 2016.07.22(金) 10:17 修正

あらためて、ウメのご冥福をお祈りいたします。

 ひとりと一匹たちで モモとウメの関係を微笑ましくも自慢げに語っておられた佐藤さんの姿が思い起こされます。本当に大事そうに思いやりのある眼差しで見つめておられました。
 様々な弔いの方法があることを知り、びっくりです。
離れがたいのでしょうね、佐藤さん。
どうか、ひどいことをした人に天罰が下りますように。

きのこ Mail 2016.07.22(金) 10:55 修正

寿命を全うしたネコでも、逝かれると、悲しいものです。
それが、多摩川でひっそりとけなげに、一生懸命生きるネコたちを、どうしてこんなひどい事ができるのでしょうか?お母さんモモもどんなに悲しいことでしょう。
ウメちゃん、ごめんなさい、痛かったね、辛かったね...。
同じ人間として、どうにも許せません。涙ばかりが流れます。

とよかず 2016.07.22(金) 12:15 修正

茫然自失、言葉が出ません。NHK-TVの「ひとりと一匹たち」で佐藤さんとウメ・モモの出会いを見て以来、いつも佐藤さんたちが元気でいるか気にしていました。
ウメを失った心痛が如何ばかりか、佐藤さんが心配です。小西さん、どうかモモのために佐藤さんが気を強く持ってくださるよう、佐藤さんに連れ添って支えてあげてください。
ウメの冥福をお祈りしています。

けいこ 2016.07.22(金) 21:14 修正

何故こんな酷いことができるのか理解できません。
ウメちゃんを殺した犯人が憎らしいです。
犯人に天罰がくだりますように。
本当に怒りと悲しみでいっぱいです。

ヒロエ 2016.07.23(土) 00:33 修正

怒りと悲しみで言葉がでません。
佐藤さん、どんなにおつらいでしょう。
何よりウメがどんなにつらかったか…
怒りで胸が震えます。同じ人間として絶対に許せないです。
犯人には必ず重い罰がくだります。こんなことをして許されるはずがありません。
ウメの御冥福を心よりお祈りいたします。
そして二度と犠牲になる子がいませんよう、心から願います。
ウメちゃん、本当にごめんね。愚かな人間のせいで…

ひろりん 2016.07.23(土) 08:33 修正

言葉になりません…。

心から、ウメの御冥福をお祈りいたします。
そして、佐藤さんやモモ。
ウメを失った悲しみは計り知れません。
ただただ、一日も早く、平穏な日々が送れるようになりますように…。

小西様、いつも有り難うございます。
どうぞ、お身体に気を付けて、
今後とも、よろしくお願いいたします。

坂ち 2016.07.23(土) 21:04 修正

どうして言葉を話せない弱いものに
そう言う事をするのか?
まったく理解出来ません。
もし仮にその人のバックボーンに
虐待などあったとしても
それを他に転嫁する、、、
そんな事も、許される事では無いと思います。

心内を書けば、同じ目に遭えばいい!です。

どんなに怖い思いをして亡くなったか、、
そう考えると心が痛みます。

にゃんごろー 2016.07.23(土) 23:00 修正

本当に、涙が止まりません。
でもウメのことを忘れないために
何度も読み直しています。

今はただ、ウメのご冥福と
深い悲しみの淵にいる佐藤さん
そして見守ってくださる小西さんご夫妻のために
心からの祈りを捧げるばかりです。

ウメの御霊が安らかでありますように。。。

ロビ Mail 2016.07.24(日) 01:24 修正

動物を虐待する人は虐待を繰り返す可能性が高いといいます。 こんな…こんなひどいことが二度と起こらないことを祈るばかりです。
物言えぬ弱い動物を虐待する奴には重い重い罰が下ればいいと思う。この犯人に対して憎しみしかありません!

小西さん、佐藤さんに寄り添ってあげて下さい。

ウメちゃん‥どうか安らかに‥。

犬猫好き 2016.07.25(月) 05:55 修正

小西修さま、美智子さま、そしてご愛読の皆様、
初めまして。
いつもブログを拝見致しております。
今日は居ても立ってもいられず、ネットでETV特集「ひとりと一匹たち」の再放送を申し込みました。
再放送の実現には賛同者の「Eね!」が100以上必要との事。
ただ、必ずしもと言う訳ではない、というニュアンスがあり、今迄
何回も再放送されただけにそこが心配です。
Eテレ お願い編集長 で検索すれば、私が申し込んだホームページが出て来ます。
100以上の獲得には、アップされてから二週間以内という期限もあります。
再放送されれば、今回初めて見るという視聴者もいることでしょう。
不幸な猫が一匹でも減りますように、沢山の「Eね!」をお願い致します。
最後に、ウメちゃん、あなたの死が無駄になりませんように!!

ぷくりん 2016.07.25(月) 10:03 修正

どうしてウメちゃんのように、健気に生きている猫にひどい事ができるのか・・・。
人の心の貧しさと残酷さに胸がふさがれてしまいます。
どうか安らかに眠って欲しいです。

琥珀 2016.07.27(水) 00:40 修正

一人と一匹達を拝見させて頂いて佐藤さんの命を救ったサビ猫のウメちゃんを知りました。
賢くて我慢強いウメちゃんの無事を願い何時もブログで拝見させて頂いておりました。
私もサビ猫が家族に居りまして、サビちゃんは本当に賢いです。
そのウメちゃんが撲殺されたと聞きどんなに怖かっただろう痛かっただろうと思うと今回程ショックで悲しい事はありません。と同時に犯人に必ず天罰が下るように強い念で祈って居ります。

多摩川の過酷な環境の中で色々な逆境も乗り越えて12年間も元気に過ごしてまだまだ生きられた命。
12年前佐藤さんを救った尊い命。
まだウメちゃんが生きているように思われる佐藤さんのお気持ち非常に良くわかります。
心よりウメちゃんのご冥福を祈って居ります。
ウメちゃん有り難う。

れい 2016.07.29(金) 00:37 修正

25日の「犬猫好き」さんの投稿を拝読、早速NHKEテレのHPで「Eね!」を投稿しました。もっと集まりますように。それにしてもウメちゃん、どんなに痛かったか、怖かったか、考えるだけで可哀想で申し訳ないです。でも、その心が病んだ犯人が、何食わぬ顔してうろうろしていることも怖いです。ウメちゃんの番組が放送され、沢山の人に見てもらって、猫を捨てる人、虐待する人についてじっくり考えてもらいたいです。

にゃあ Mail 2016.07.29(金) 10:38 修正

昨日の日記にトモちゃんのことが載っていたので投稿します。
トモちゃんと仲間たちは近所のお宅に貰われることになりました。
今、お庭に金網の小屋を作っていて、もうすぐ完成する予定です。
首に怪我をしている仲間も、病院で手当てしてもらう予定だそうです。
良かったですね。

きのこ Mail 2016.07.31(日) 17:45 修正

小西さんに紹介していただいた「小説新潮8月号〜野良ビトたちの燃え上がる肖像〜」を読み終わった翌日、東京新聞の夕刊の文芸時評にこの小説の批評が載りました。作中小西さんは、「小池さん」という名で出演(?)、現実のオリンピックは4年先だけど、2年先の世界スポーツ大会の為に追い込まれて行く野宿者たち、ネコたち....本当にリアルな現実、最近の障害者殺人でも「世の中に役に立たないモノは殺せ」....恐ろしいことです。人権も生存権も、最低限度の生活権も保障される憲法があるのです。ムスビと柳さんの再会を心から願って....。

市之助 Mail 2016.12.03(土) 15:33 修正

はじめてコメントさせて頂きました。
以前、NHKの番組を視聴して、多摩川の動物たちのことを知り、佐藤さんとモモとウメのことを、元気にしているだろうかと気にかけていました。

最近辛いことがあって、ふとモモとウメが佐藤さんを引き留めようとした時のことが脳裏を過ぎり、久々にブログを拝見させて頂いたら、ウメがこのようなことになってたことを知り、たいへん衝撃を受けております。

心無い人間はどこにでもいるものですが、弱い動物や社会的弱者に対しての、卑劣且つ残忍な行いには、深い憤りと悲しみを覚えざるにはいられません。
天網恢恢疎にして漏らさずの例えの通り、この悪逆非道な行いをした人間に、天罰が下ることは間違いないでしょう。

謹んでウメのご冥福をお祈り申し上げます。

未承認 2017.02.24(金) 02:36 修正

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