河川敷にいる人達には様々な苦しい事情があります。
ここの所、私が巡回している場所でも新たに5~6人おられます。
1月6日、その日は珍しい夕焼けが見れました。
私は巡回している時は180度の視野で自転車で移動しています。
少しでも普段と見慣れないような光景には目が留まります。
次の移動場所へ向かっていた時でした。夕焼けの中で女の人が
ぼんやり立っている光景がシルエットで見えました。何かを抱いているような・・・少し気にして通り過ぎようとした時、その女性の腕の中にいるのは黒猫でした。ここまで抱いて散歩に来てるのか・・・それは本人に聞かない限り判らないことです。
しばらく離れた場所から様子を見ていました。もし猫が捨てられるような事があれば一大事です。すると女性はゆっくり茂みの中に入って行きました。その場所は去年の12月に突然できた物、小さく膨らんだ汚れたブルーシート、その傍に立ったのです。
私は愕然としました。そうか・・・この中に居たのは、この女性だったのか・・・と、それはもう直感でした。
私は大急ぎで残りの猫達のお世話を終えて、その場所に引き返しました。女性とお話をさせてもらいました。私が先に自分の事をお話しすると女性は少し安心して口を開いてくれました。
女性は暮れにアパートを追い出されてしまったのです。2匹の猫と暮らしていたのに、アパートに入る時は猫を飼っていいと言ってくれたのに急に話が変わって、もう飼ってはダメだ、処分するか出て行ってくれと宣告され、契約更新もさせてもらえず追い出される形になってしまったのです。あまりの突然の事、余裕も無く、住む当ても無く、路頭に迷うように多摩川に来たのです。
なんという事でしょう。こんな場所で女性が一人でシートの中で猫達と過ごさなければいけないのか・・・・私はとりあえずの支援金をお渡ししました。彼女は声を詰まらせて、有難うございますと言って、私は彼女の手をとって、大丈夫ですから、生きていればなんとかなります。諦めないで生きて下さい。また来ますから・・・と
その日はお別れしました。
次の日、彼女の所へ食べ物と猫達のフードや暖かい敷物など持って行きました。
二匹の猫と離れられない・・・彼女のこの言葉は私にとって一番嬉しかった。
大家さんに言いたい。少しでも女性の身になって考えてくれたか?、可愛がっている猫達を排除しろと住まいの立ち退きを強いられた者の辛い気持ちを考えた事があるか、あなたは三つの尊い命を追い詰めている事がお分かりですか? 貧しい女性から安全な住まいを取り上げる事がどれだけ命に関わるか、住所を失った女性は仕事も失ったのですよ。家賃を取って住まいを提供する者なら、住んで下さる人への感謝の気持ちを持てる位の人でなければ、人に貸す資格は無いと思います。何故、もっと人らしい優しさや思いやりを持てないのでしょうか・・・冷た過ぎる・・・残酷です。
日本の住宅事情は動物を受け入れない恥ずかしい規則がある。
アパートを出ろと言われ、切羽詰まると猫を捨ててしまう人間が多い。ただの引越しでも捨てるくらいだ。私は涙が出た。こんな危険な場所に命をかけて猫と住もうとしている、そんな勇気は出せるものではないです。どんな事があっても彼女は猫を捨てる事なんてできないのです。
黒猫は三太、そして少し怖がりな小さな体のタマコを抱きかかえて私に見せてくれた。この時、女性がはじめて柔らかい表情で笑ってくれた。4日の深夜に大雨になった時、三太がいなくなって雨の中ずぶ濡れで三太を探し回ったらしい・・・三太も多摩川の環境に慣れず怖くてたまらなかっただろう。何故ここにいるのか、猫達には何もわからないで連れて来られたのだから。
でもたった一つの救いは守ろうとしてくれる飼い主が傍に居る事である。
この女性がここに来て、一匹の子ガラスが一緒に生活してる。
飛べないで死んでしまう所を優しい彼女が助けている。一緒にシートの中に入ってくる。もちろん食べ物はキャットフード。名前はクーちゃん。 私も以前、カラスを三度保護した事があります。
羽を損傷したり、人によってねじ曲げられたり、生れて間もないカラスが虐待されて放置されてた時・・・色々と思い出しました。
動物の全ての敵が人間なのです。
シロチンはいつも犬が来たらすぐさま怯えて逃げてしまう猫です。あの初老の男性は、ただ猫が嫌いという理由だけで近づいて虐待するのです。嫌いだから虐める・・・こんな人間が多すぎます。
男性に言いました。「あなたが飼ってる犬もこの猫も同じ命でしょう。」
動物は嫌いな物に近寄りません。
長文になり、いつも申し訳ありません。
ただ、見守ってくださる皆様になるべく事実を正確に伝えたいと思う一心で書いてしまいます。
いつも有難うございます。
小西美智子
猫好き 2010.01.08(金) 04:42 修正
あまりにショッキングな事実に体が震え涙が出ました。
男性でも危険な場所に、女性お一人で・・・。
そうするしかなかった彼女の気持ちを思うと切ないですし、私も美智子さんと同じ様にそんな辛い状況でも猫達を手放さなかった愛情の深さにただただ感謝です。
どうにか、その女性と猫達とカラスが安心して暮らせる方法はないのでしょうか・・・。
白ちんせっかくハウスに入ってくれる様になったのに、残念でなりません。
私の知っている限りでも、犬が近付くとたいていの猫は逃げますし、怯えてその場に伏せて身動き出来ない子がほとんどです。
白ちんをいじめた犬の飼い主の何とも子供じみた言い訳に呆れます。
マナーの悪い犬の飼い主が多いなかで『ごめんねー、犬が通るけど何もしないからご飯食べてねー』と言って、食事中の猫を気遣い道路の端を歩いて行って下さる飼い主さんも居ると言うのに。
人間は人間が一番偉くて、次に飼い犬、飼い猫。
野良猫はどうなっても良いと言う考えの人があまりに多い。
先日、里親になって下さった方が『犬と猫と人間と』を観に行って下さり、『私にも何か出来る事があれば協力させて下さい』と言って下さいました。
私は涙が出る程嬉しくて、映画を観て感じた事や現実を一人でも多くの方に話してあげて下さいとお願いしました。
小西さん、美智子さんYさんや女性の事、過酷な現実を教えて下さいまして有難うございます。