台風16号の影響で大雨を警戒していましたが、有り難い事に雨も大したことなく無事に通り過ぎてくれました。天気予報はいつも気にしながら予測不可能な事態が起こらないよう祈り、猫達にはお腹いっぱい食べさせて支援回りもしています。何事も無く過ぎてくれると感謝でいっぱいになります。
台風シーズンでありますから、今後も油断せずに見守っていきたいと思います。
そんな台風時期にもかかわらず過酷で厳しい環境の中に捨てられている猫達の現状・・・辛い現実に心痛めています。
9/18(木)、茂みの中を黒い物が走り動いて行く音を耳にしました。薄暗がりで子ダヌキでも走ったのかと思いました。もし、猫だとしたら・・・と思うと不安になり、自転車を止めてから、じっと様子を覗いました。またガサガサと言ういう音がしたのでその方向に目で追って凝視してるとなんとガリガリに痩せた体全体が濃いグレーの猫だと分かりました。かなり怖がっていて近づく事など全くできません。ロシアンブルーのMIXなのでしょうか??・・・
この場所に居るはずの無い猫という事だけは確かなのです。
捨てられたのだと思います。
すぐに餌を準備して茂みの方に置きました。少し経ってじりじりと餌に近づいて来て、鼻をクンクンさせ一瞬こちらを見て警戒しましたが、バクバクと物凄い勢いで慌ただしく食べ始めました。尖がった顔、足腰の骨が浮いて見える細い体、何日もまともに食べ物にありつけてない猫だというのが伝わってきました。本当にありえない可哀想な姿でした。
むさぼるように食べてあっという間に無くなった空の食器を舐めまわし続ける姿に同情しました。怖がらせたくなくて迷いましたが、明日会えるとも分からない命、体力を心配してもう少し食べさせておきたいと思いました。食器を取りに近づくとダッシュして逃げてしまいましたが、再び食器に餌をたっぷり入れて置き、遠く離れて暫く静かに見守りました。するとまた忍び足で姿を現してこちらを一瞬見ながら再び凄い勢いで口に頬張って食べ始めました。
怖がり方が尋常でないためにお世話が難しいですが、飢えた猫は餌を一度貰った場所と時間を覚えて、再び同じ場所に姿を現します。その日から3日間会う事ができて食べさせる事ができました。
しかし、それから5日間は会えませんでした。何か怖い目に遭って出て来れないでいるかもしれないので、置き餌だけはしておきました。そして、今日姿を見せてくれました。今後も見守ってできる限りのお世話ができればと思います。
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★8月25日に捨てられていた猫スコティッシュフォールドのご報告をします(報告が遅くなって心配おかけしてすみません)
8/25もいつものように猫達のお世話をしておりました。毎日猫達のお世話をしながら周辺の変わった様子はないか、そして何か気になる所も色々とパトロールもして移動しています。
ある場所の雑木林付近に30cm角位の白い木箱が見えました。
白い物が目だっていたので気が付いたのですが、普段から色んな物が投棄される事が多いために珍しい事でもなくそのまま通り過ぎようとしたのですが、なぜだか少し気になり引き返して自転車を止め、その場所まで下って歩いて行き白い箱の中を覗き込みました。すると箱の中にドバっと猫用ドライフードが入ってました。なんでこんな箱の中にドライフードが入ってるのか??・・・猫達が居る場所でもないので不思議で仕方ありませんでした。
ただ、よくカラスなどに餌をあげる人もいるのです。
その場を去ろうとした時、ふと、もしや・・・と頭をよぎりました。まさかこんな所に猫が捨てられたりはしないだろう?と・・・ そんな不安と胸騒ぎで白い箱が置いてある場所の周囲をくまなく歩いて見回りました。大きな木もたくさんあります。何も無いと思って安心して戻ろうとしたその時、ある一本の大きな木の根元の所にほんの少し何か白い物が目に入った気がしました。何だろう?と恐る恐る引き返してゆっくり木の裏側に回って覗き込むと・・・怯える様に見上げる大きな目をした猫と目が合いました。なんという事、、、酷い、、、あまりのショックに私は頭が真っ白になりました。猫は大きな目でずっと私を見続けるだけでビクとも動きません。大きな木の根元の裏側に凹みがあって、そこにすっぽりと詰め込むように体を折り曲げ苦しい体勢のまま我慢してるのでした。
暗くジメジメした鬱蒼とした場所に不釣合いな綺麗なスコティッシュフォールドが捨てられていたのです。
私の自転車にはいつもお世話のフードや支援物資で大荷物が積んであります。猫を保護できるキャリーもありません。
突然の出来事にはいつも苦渋の決断をしなければならない時があります。
「待っててね・・・そこを絶対動かずに待ってるんだよ。必ず来るからね。」と祈るように言いながら、私はこの猫と私の運を天に任せました。辛いですがその場を後にしました。
そしてお腹空かして待ってる猫達のお世話を大急ぎでやって、私が河川敷の一か所に一つだけキャリーを置いてる場所があり、すぐに取りに行って、それから必死に自転車をこいで急いで猫の所に戻りました。。。
そして、猫がいるのを確認できるとホッと安心して力が抜けました。
私が来るまでの一時間半、この猫は一歩も動いた形跡は無く、固まったままの状態に居る事が分かりました。そっとゆっくり手を差し伸べると体を触る事ができました。そっとゆっくり指で撫でると
逃げる事も無く、嫌がる素振りもなく、ただじっと固まったままでした。私が悪い人間ではないと思ってくれるようシーバのドライフードを手に乗せて鼻の辺りに持っていき匂いを嗅がせました。フードには無反応でした。暗くなって時間が無いので保護するしかありません。キャリーを置いて、洗濯ネットに猫を入れる準備をしました。
驚いた事に、抱きかかえようとした時、固まったままのスコティッシュの体は触ると石のようにガチガチで動きませんでした。
木の根元からゆっくり離そうとしても体が離れません。
スコティッシュが身を潜めてる木の裏側は私の体が横向きのままでしか入り込めない、肩幅も無い狭い隙間しかないために両手を使って猫を取り出すのが容易でありませんでした。
木に張り付いたように重く動かない体を力で強引に持上げるしかありませんでした。
やっとの思いでなんとか体を離しましたが、体はずっと固まってたままの緊張状態で姿勢を崩さず、そして物凄い力で長時間しがみ付いていた爪は木の皮にまで深く突き刺さっていて、強引に体を持上げると一緒に木の皮までくっ付いたまま剝ぎ取られ、あとで爪に絡まった細かい木の屑を取り除くのも大変でした。
それでも何の抵抗もせず、一つも声も出さず、私にされるがままでした。きっと飼い主に捨てられる時もされるがまま同じだったでしょう。こんな目に遭わせられて、この猫の哀れさに涙が出ました。
二度とこんな目に遭わないよう幸せにしてあげなければと思いました。
家に保護して、あらためてこの猫の体を見てショックを受けました。あまりに細くて、なんと痩せている事か・・・
短毛種のスコティッシュで頬の肉付きが良い雄の丸顔、顔が丸く頭が大きいのに、体は痩せて背骨が浮き出て、そのため上から見ると胴体が筒のように細長いのです。そしてお腹の柔らかな丸みも無く、凹んでます。歯はきれいなので若い猫だと思います(2歳位?)。
オスで未去勢の状態です。
スコティッシュ特有の折れ耳の中をチェックするとアカで汚れていました。そして、木にガッシリとくいこむ様に突き刺していた爪は伸び放題で鋭く丸くカーブしていました。そういえば保護する時に私の人差し指に少し刺さって出血しました。
元の飼い主はこの子に対して愛情あるお世話をしていたとは到底思えません。
爪切りも嫌がらず、すんなりやらせてくれました。
まずは食べさせてゆっくり安静に休ませてあげたいと思いました。しかし、
その思いは届かず・・・まったく食べ物を受け付けてくれませんでした。何を与えても食べてくれないのです。水も飲みません。
とにかくスープでもいいからと与えてみても、ほんの一口舐めてすぐに止まってしまいます。
ただじっとしたまま一か所にいて、その場を動かないのです。
表情も表に出ず・・・スコティシュに見られる特徴でもありますが、顔の表情が一定のまま、つまり感情を表に出してくれないのです。鈍感な人間にはお手上げです。
食べてないから空腹なはず、というか飢えているはずなのに・・・そんな素振りも見せない、訴えかける事もせず、嬉しそうな表情も苦しそうな表情も無い、ただ大きな可愛い瞳でこちらを見ている。一度も鳴かず・・・。でも緊張がピークで肉球は濡れていました。
保護して殆ど何も食べない状態が続けば、この子の体力は消耗していくだけで、衰弱して病気にもなります。
捨てられた事による精神的ショックやストレスは計り知れないです。
この子は無表情に見えるだけで、心身ともにどれだけ苦しみを我慢している事か、私達には到底分からない相当な恐怖を味わい何日も何時間も長い間不安に耐え続け、精神的に追い詰められダメージを負っています。
ちょっとやそっとでは回復はできないでしょう。食べる事もできない状態の精神的な立ち直りは簡単ではありません。
やりたくない事ですが、強制給餌をしました。
a/d缶を指ですくい取って、猫の口を大きく開け上顎の奥にくっつけてから下顎を手で押し上げて口を閉じさせ、喉元をゆっくり摩ってあげると上手に呑み込んでくれました。水も飲まなければ脱水症状を起こしてしまい危険な状態になります。a/d缶に水あるいは液状ミルクを少し混ぜて食べさせたりしました。
しかし、この子にとってこのまま強制給餌の日々を続ける事はできません。
二日目も変わらず自ら食べようとしてくれないので、病院へ連れて行きました。
体重は3Kgに届かず・・・なんと2.95Kgでした。
先生にはこれまでの経過報告をしまして、脱水や栄養状況を考えて点滴をしながら、食べてくれるようになるよう様子を見て行く事になりました。
何が原因で食べれないのか、精神的な物か、病気が関係しているのか検査して頂く事にしました。
そして、スコティッシュ特有の病気(関節の異常など骨の遺伝、心臓疾患など)がある可能性もありますので、調べて頂くつもりです。
このスコティッシュの名前を仮名ではありますが、
「オーラ」と呼ばせて頂きます。
ゆっくり焦らず時間をかけて、オーラの気持ちが立ち直ってくれるのを待ちたいと思いました。
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オーラの報告が途中ですが、
今、朝の7時になってしまいましたので、この辺で。
オーラは今現在元気になっておりますのでご安心ください。
また次回、続きの詳しいご報告をいたします。
今月の終わりか、10/1に退院予定です。
皆様いつも温かく見守って頂いて本当にありがとうございます。
ご支援して頂いてる方には心から感謝でいっぱいです。
多摩猫達のために助けて頂いて本当にありがとうございます。
小西美智子
I.M. 2014.09.27(土) 08:27 修正
どういう経路で猫を迎え、一緒に暮らしていたのかはわかりません。でも、誰もが毎回思うこと。「死ぬまで一緒に暮らそうよ!!」家族として一度は一緒に暮らしていく決断をしたのなら、いのちの終わりを迎えるその瞬間まで。
ロシアン、早く出てきてくれるといいですね。
そしてオーラ。行きたいと思う気持ちの強さが美智子さんに届いたのですね。一度は死の淵まで追い詰められていたのですから、今度は楽しく生きてほしい。